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2019年1月11日 (金)

人間の英知と能力 ((-続)  南へ550mileの街へ)

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新年早々から人間の英知と能力などと大きく出てしまったけれど、すすき野での呑み倒しからの最終目的地はこの場所だった。
この街に四半世紀以上も住んでいる姉が、毎年決まって誘ってくれるこの航空祭。けれども二十万人近い人出というのを聞いていて、累々と人の頭で埋め尽くされる基地内の海原を想像しただけで、気が引けていたのも事実だった。そんな訳で今まで特に日程を合わせようと思った事はなくて、自分の気ままなスケジュールでフェリーや陸路の気ままな旅を楽しんでいた。
あれは梅雨明け前のあり得ない暑さの日。
いつものように11月3日だよとのお誘いの電話がかかってきた。新千歳から戻るセール便の日付が、ちょうど良い事に気が付き行き先を、仙台から羽田へと変更したのだった。

 

初めての間近で眺めるB・Iの展示飛行。
目の前を横切っていくのはいいにしても、我々観衆に向かってくる時はさすがに少し恐怖感を覚えた。きっとそれは機体どうしが接触して、コントロールを失ったら・・・という意識がどこかにあったからだろう。けれど彼らの演目を見ているうちにそんな意識はすっかりうすれ、僕も歓声を上げて楽しんでいたのだから。
おそらく途轍もない訓練から齎されたであろう、まるで機械のような正確無比の編隊飛行。それこそが彼らを航空自衛隊のエリート中のエリートと言わしめる所以なのだろう。

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一つの演目が終わると、彼らは編隊を再編成するために基地から離れた場所に向かう。
その時々の静寂の中で、僕は若い頃に読んだジェットエンジンの開発物語を思い出していた。確かドイツで開発され、第二次世界大戦末期に実戦に投入されたこと。当時この圧倒的な速度を持つ戦闘機は、狙いを定める為に大きく速度を落とす必要があり、その間に撃墜されていたこと。結局は逃げる(離脱)する時ぐらいしか優位性を発揮できなかったと書かれていた記憶がある。
 
それから長い年月が流れ、人間は当時とは比較にならない素晴らしい機体と、操縦性を手に入れた。いまや地球の裏側にも気軽に短時間で行けるようになったのは、地球を狭くしたと言われるこのエンジン開発者のお陰なのだろう。

独特な金属音と共に大空に描かれる美しいスモークライン。
きっとこれを見ていた幾人かの子供達に、いつか自分もあの制服を着てコクピットに座るのだという、次世代-Team B・I の夢を刻みつけたに違いない。

 

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空の競技と言えば、いつも楽しみにテレビ観戦をしているエアレース。
それは空のF-1と呼ばれ、Gスーツなしの生身で限界Gに挑む過酷なもので、一度目にすれば誰でも容易に想像がつく。
そのエアレースで一昨年総合優勝に輝いた室屋選手。
随分昔の事だけど、福島スカイパークを通りかかった時に華麗に舞う機体を見たことがあった。それを彼が操縦していたかは定かではないが、室屋選手が隣町の福島市在住で福島スカイパークをホームにしている事を知ったのは、随分後時が経ってからの事だった。
以来僕は一遍で彼のファンになってしまい、エアレースのテレビ観戦を心待ちにするようになったのだった。
来月からアブダビでスタートする今年のレース。
千葉でのレース日程はまだ未定のようだけど、目が離せないレースだ。

 

 

 

 

 

 

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