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2018年8月18日 (土)

立秋と処暑のはさまにて

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今年は処暑を待たずして空気の成分がハッキリと変わった。
梅雨時からはじまり、この夏の異常ともいえる暑さ。いつもの事とはいえ暦の上ではとか、名ばかりと言われている立秋。それを気の毒に思った処暑が早目に片肌を脱いだのかも知れないな、とついつい思ってしまった。今週に入って虫の音が聞かれるようになり、昨日の朝は湿度がいきなり30%も下がったような爽やかな風がふいていた。まだ若い頃この心地よい西からの涼風を”極楽の余り風”と呼ぶことを教わった。西方十万億土の遥か彼方から、秋を連れてくるこのそよ風を昔人達はいち早く、しかも敏感に感じ取ってきたのだろう。

 

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日本の四季は明確で、またそれに敏感な国民性からだろう。
四季の移り変わりを表現するのに、日本語ならではの様々な云い廻しがある。季節の先がけを表す”はしり”や、その季節に入った事を表す”めく”などもその一つだろう。夏のはしりとか冬のはしりとはよく言うけれど、春のはしりとか秋のはしりとかはあまり聞かない。秋めくと同じように春めくとはいうけれど、夏と冬に関してはあまり聞いた事がない。それに、季節の冒頭に接頭語的につける”初”とか”真”は夏と冬だけだし、”晩”は春と秋にしか使わない。
 
ずっと大昔のめくるめくような夏休みの記憶。だからどの季節の変わり目よりも夏から秋への移ろいが一番もの淋しい感覚がある。処暑を通り過ぎて半月程度は秋を十分に感じつつも、”夏が終わった”で総称されることが多いのかもしれない。

 

 

ビル・エヴァンス  トリオ  I will Say Good By

 

 

 

 

 

 

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