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2016年8月25日 (木)

処暑が過ぎた頃

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今週は週明けの台風が上手いこと本年の真夏を納めてくれたような気がする。
いつも暦の上ではとか、名ばかりとか言われている立秋には気の毒だけど、今年の処暑はちゃんと的を得ていたようだ。台風通過の前夜にこの地方はこの夏あまり経験していなうだるような熱帯夜だったけど、翌日の夕方から嵐が強まるにつれて次第に気温が下がりだし窓を閉めた程だった。そして迎えた処暑の朝は風の表情も一変していて、湿度が一気に30%も下がったような爽やかな西風が吹いていた。
西から吹くこの心地よい涼風は確か”極楽の余り風”と言われていたと言うのを昔聞いた事がある。
西方,十万億土のはるか彼方から秋を連れてくるこのそよ風を昔人達は、いち早く敏感に感じとってきたのだろう。暑さが収まってくると秋の嵐が吹き始める季節が始まる。その昔、台風は野分と呼ばれていたようにまさに野の草を分ける程の強い風が吹き荒れたことだろう。西日本には野分が過ぎると風見舞いと言って親しい人の安否を気遣い、訪問した習慣があった事を何かの本で読んだことがあった。これも互いになぐさめ、励ましあって人生の嵐をも乗り越えていくという昔人の知恵だったのだろう。

 

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そう言えば今年の台風の進路に例年とは違う何かを感じたのはきっと僕だけではないだろう。
いま遙か南方沖で成長中の10号だってそうだ。その進路を眺めながら思い出した事があった。それは今年の伊勢志摩サミットに先立ち、昨年パリで地球温暖化について話合われたG7サミットの事だった。日本でもG7関連の特番が組まれ、スパコンで計算した50年後の気象変動について日本の研究者が話していた。思わず腰をおろして見入ってしまったその内容は、台風の上陸地点は現在の九州・四国からどんどん東にズレていって、東海・関東が中心となること。そして台風の発生件数は減るのだけど、そのほとんどが日本列島がまだ経験したことのないスーパー台風になるということ。それから雨の降りかたにしても、かつて経験したことのない・・・・を、たびたび経験することになるだろうという恐ろしい事を言っていた。

 

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空気が澄んでくるこれからは草花に光の雫が宿る季節に入ってゆく。
これから二百十日も過ぎれば陽ざしはまだまだ強いけれど、風はひんやりとしてきて夏の終わりを感じさせてくれる。
 
処 暑

陽気とどまりて、初めて退き
やまんとすれば也。
季節便覧より        -

 

 


過ぎゆく夏に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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