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2015年6月22日 (月)

まるで 昨日のことのやうに (Ⅵ) 

1506010

 










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Hakushuu-Kitahara

 

暖かな部屋で窓の外の雪を眺め、このみずうみに恋焦がれてから随分と時が過ぎてしまっていた。

湖面の標高が500m程である水辺を彷徨いながら感じたものは、まだ冬のなごりが色濃い冷たい湖水と、その上を吹き抜けてくるもう春を通り越したような初夏の風だった。標高の高い場所にくるといつも感じるのは季節の濃密さ。冬という凍てついた長い眠りの季節から解放されている時間が短い分、草花も生き物もうかうかしてはいられないと一斉に春と夏を同時に謳歌するのかも知れない。こんな場所での春から夏への移ろひは、平地の月という時間ではなくて、週といふ単位で過ぎてゆく。

水辺に別れを告げたならすぐ近くのからまつ林を訪ねてみる。
ここも僕の好きな場所の一つでこのからまつを別名、落葉松という事を知人に教わったのはつい数年前の事だった。この松は周囲の木同様に秋になるとちゃんと黄金色に紅葉して葉っぱが全部落ちてしまうのだけど、一昨年は実にラッキーなタイミングでその光景をこうして眺める事が出来た事を想い出した。
あの時この場所に足を踏み入れたら僕を待っていたのは小雨のように舞い降りる細長い葉っぱ達。まるで別世界のような物音ひとつしない静寂のなかで、サラサラと心地の良いその落葉の音に聞き入っていた。

 

 

150602

 

このやわらかなシェード・オーニング越しの初夏の日差しの中で、ゆったりと流れていたのはダニエル・コランのアコーディオンとクレール・エルジエールの曲。

 



Daniel Colin, Dominique Cravic and Claire Elziere        'Rendez-vous au loin du reve '

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