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2014年8月 8日 (金)

夜半の夏 (よはのなつ) の夢 (3/3)

170802
夏とは誰もが少しだけ開放的になるちょっぴり不思議な季節。
その季節をどういう愉しみ方をするかと言えば、それぞれ自らの中に持っている風物詩のマップによって決まってくるのだけど、必ず共通して入っているものは『コレ』だという事にはたぶん異論はないだろう。

この目の前の光景を物理的言ってしまえば、2700m先にある直径90cm程で重さが300kgもある火薬の玉。それが15~20㎏の火薬の力で上空600mの場所まで運ばれて、一番真ん中にあるこれからのストーリーを握る割薬という火薬が仕事を終えただけ。それが同包された子玉なり星に伝わりこの光景に至る。ただ、それだけの事。何も知らない観客は歓声を上げるけれど、その可否についてはそれを作った職人にしか分らない。

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なぜそこまで言えるのかと言えば、僕はその昔に花火師にもなってみたかったから知っているだけのこと。
それも花火を打ち上げる方ではなくて、もちろん玉を作る方だったのだけど僕を良く知るご諸兄方はやれやれ天文学者にレーサーに今度は
花火師かよ・・・と呆れられるかも知れない。もともと自分の手元を離れたもの(手の届かな場所で)が意図した通りの動作(結果を生む)するという事に興味を示すのは男の子の性(サガ)なのだろう。

昔プログラマをやってたからかも知れないけれど、自分の思い通りにコンピュータを制御するプログラムはもちろんのこと野球だってそうだ。
スライダーやフォークでも通常の回転力の他に、その時の風向きや湿度などを加味して投げなければならない。ドミノだって大仕掛けになればなるほど重力と物のバランスの計算が必要だし、ビリヤードだって意図した通りに球体の力を反射、伝達しなければならない。そこは直感を伴う読みと、経験値から導き出される演算のない計算を繰り返さなければならないシーンだろう。
それらが複雑に絡まり合って思い通りの結末を招いた時には、してやったりと最高の気分に浸れるに違いない。そんな昔から物理、化学が大好き少年が花火の色(発色)のメカニズムを知ってしまったのが運のつきだった。
それは当時(中学校)の理科の実験で感動していた金属の炎色反応だった。それは金属化合物を炎にかざすと元素特有の色で燃えるといった単純だけど僕にとっては摩訶不思議な理屈。当時は技術的に難しかったのか、途中で色が変わる星などはなくて単色だけだったけど、その時に変わり玉のように何層もかさねれば可能だと考えた事は覚えていて、何年か後にそれを実際に見た時はうれしかった。

   
花火師は玉を打ち上げの筒にセットしたなら、あとは結末まで automatic 。
一瞬の美しさの為に膨大な計算を繰り返すのだろう。

これまでも、これからも。

 

もしも燃え尽きない花火があったなら
美しくもなんともないし・・・
それに危なくてしょうがないだろう。
 
-自由人-
 

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これは1962年に発表された曲。
歳の離れた従姉の影響で小学校から聴いていた、僕にとっての夏の風物詩。
   

   
Blowin' in the Wind(風に吹かれて)    Peter, Paul and Mary

 

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