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2013年10月 2日 (水)

北からのエトランゼ

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今年逢えたのはいつか昔に葉 祥明の絵本で見かけたような光景だった。
この高原に抱いていた二年越しの悲恋がようやく叶って三年目になる。前年とは時期をずらして年に二回は必ず鉄の馬の手綱が向く場所で、いつも違う表情を見せてくれる好きな場所のひとつだ。腕の間を撫ぜてゆく乾いた風の心地良い感覚は、きっと初めてのことかも知れない。
高原のフラワープロジェクトに参加している人たちの努力で、毎年季節ごとに美しい花を眺めることができる。
一昨年の春は菜の花畑、昨年の夏にはいちめんのひまわりが咲き乱れていた。今年はちっちゃな看板がいっぱい立てられていて、さまざまな種類のコスモスが種まきの日付やメンテナンスの記録が記されていた。

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この風の高原は標高が1100mほどで、この100mもある風車が30基以上も立ち並ぶ。
絵の左手約170°の奥には広大なキャベツに大根、それに白菜といった高原野菜の畑が続いている。大根と白菜はまだ生育中だったけれど、初めてキャベツの収穫の真っ最中に出会えたのだ。

  
13100102_2それを遠目で見ていたら収穫したてのキャベツが食べてみたくなり、ひとつゆずって欲しいと声をかけてみた。僕がここから北へ115キロ離れた街からの旅人だとつげると、以前食べた米沢牛が美味しかったと話してくれて、忙しい作業のさなか手をとめて15分ほども話し込んでしまった。

原発から100キロ程も離れているこの地でも風評被害はまぬがれず、震災の年はまったく駄目だったそうだ。ようやく昨年あたりから少し持ち直してきたけれどまだまだ例年の2/3程度らしい。おまけに高齢化に伴い昨年あたりから、これを機会に野菜をやめてしまう農家も多くなったとのことで、言われてみて辺りを見渡すと確かに荒らしてしまっている畑も目立つ。今年の出来は?と聞いてみると、朝夕冷え込むようになり甘みも増したとのこと。
だけど・・・吾がのはうんまいがら食ってみろ、と3個も渡されて、結局は代金は受け取ってもらえなかった。

突然現れた北からの見知らぬ旅人にこんなに親切にしてくれる人たち。
ありがとう。そしてごちそうさま。

 



  Over The Valley  by Pink Martini    

   
この曲はピンク・マルティーニの中でも好きな曲で、なかでもこのビデオはほほえましいアニメが続くのだけど、いつも女の子はかぐや姫かな?とおもってしまう。

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