« 森の中・Warm_color との再会 | トップページ | 汐風とウミネコが運んで来た音の記憶 »

2013年6月17日 (月)

短夜(みじかや) 礼賛

13060301
          夏至:

陽熱至極し
また日の長きの
いたりなるを以て也

 
季節便覧より               

     

40代も終わりの頃からだろうか・・・それまであまり気にも留めることのなかった、花鳥風月にすごく敏感になって来た。
恰好良く言えば四季の中に風流を見いだし、そこに季節のうつろひがほの見える歳になったと言う事なのだろうか。むかし、”夏の夜は短夜と言われその儚さが惜しまれたのだ”というのを聞いた事がある。そんなことを考えてみれば、こんな題目に上がるのは夜だけなのかもしれない。秋の夜長とはいうけれど、活動(仕事が)できる時間が断然長い夏の日中は昼長とはだれも言わないし、なにより歌に詠まれて愛しまれたためしがない。今頃の時節だと午前3時半を過ぎると空が白み始め、4時を廻ると太陽が顔を出す。日没の時間もそれなりにシフトする訳で、朝7時頃にならないと日が昇らない冬至の頃と比べると、実に昼が6時間も長い。短い夜を長く楽しむサマータイムは比較的緯度が高く、昔からその制度を導入していた欧米ならではの習慣なのだろう。

僕の地方だけかも知れないけれど、日の出からの早い作業には特別な呼び名があった。
それはいわゆる”朝仕事”と総称されるもので、サマータイムのように一時間とは限らないけれど、起床から朝食あるいは出勤時間までのひと仕事の事を指す。それは以前農家の人から聞いた話で、彼らの朝仕事とは田んぼの除草などの一般的な農作業を指すらしいけれど、僕の場合は”朝仕事”という隠れ蓑を着た遊びが大半だったりする。
いずれにしても明るい時間が長いのは外で活動できる時間が長くて良いものだ。そんな訳でこの時期のひと月を、白夜の国で時計だけのリズムで暮らしてみたい・・・という願望をいまだに捨てきれない男がここにいる。

***

2013年、スーパームーン・・・今年はいみじくも夏至と2日しか違わない。
この日付は遥か太古のビックバンの時から、セットされていた天地(宇宙)の節理。そして最近の僕にとっては実に運が悪く、トラウマになりそうな休日前夜にあたる。それは昔と言っても小学生時代のこと・・・
今は学校も土日が休みというのが当たり前だけど当時は、土曜日は半ドンと言って午前中だけ授業があった。一日休みというのとは違って朝は普通に見慣れた通学路を登校するのだけど、授業が終りその日の帰り道は見え方が一変していた。おそらく時間帯がちがうからだろう、帰りはなんとなく解放感に満ちたいつもとは風景が違う通学路だった。家に帰って昼飯を食べ、夜の早い眠りにつくまでの時間が最高に楽しかったものだ。

今でも早くに眠ってしまう事が多い休日とその前夜だけど。
先週も・・・そして今朝方もそうだった。
なぜだか午前3時(恐ろしいことに ±5分)に目が覚めてしまい、その後は暗闇の中で煩悶とした時間を過ごしていた。別に体調も悪いわけではないし、心配事がある訳でもない。Alcという睡眠薬も眠るまでは十分に薬効を感じている訳で、いまだにその理由はさっぱり判らないのだ。そして空が白みはじめて陽ざしを感じると再び眠りに落ちるのだけど、こんな事が2週も続けば何かにでも憑かれているのかも知れない・・・という気分になってくる。”暗闇で待ち続ける者だけに『日の出』という奇跡がわかるのだ”という文章を2週連続して得心していた。

ここまで来たら休日の朝でもあることだし、もう西の空に低くなった珍しいスーパームーンが、紙の月に変わってゆく様をちゃんと見てやるのもいいかも知れない。前夜祭にあたる22日は気象協会がどんな絶望的な予報をだそうとも、入念且つ盛大にお天気祭りを執り行わなければならないだろう。僕自身もしかしたら3度目となるかも知れない、3:00.amの呪縛から逃れるためにも・・・

    

***
 


It's only a paper moon
  Natalie Cole
   
 
  
ナタリーも好きだけど
やはり父親は偉大だ

   
***

***

***

***

***

|

« 森の中・Warm_color との再会 | トップページ | 汐風とウミネコが運んで来た音の記憶 »

scenery (過ぎてゆく眺め)」カテゴリの記事

seasons (季節)」カテゴリの記事